2013年1月27日日曜日

転職の話 - 其の三、給与交渉編

前回のLinkedInの話前々回のヘッドハンターの話から一ヶ月半以上経ってしまったが今回はエージェントを使う場合と直接企業とやり取りをする場合の違いについて。

結論から言うと私が得たオファーについては両方共、直接相手企業の担当者と交渉した。一社はエージェント経由で紹介があったのだが、先方担当者がアメリカにおり、電話インタビューや先方の来日に合わせてホテルで会っていたりする過程で直接やり取りをする事も多くなった。現在働いているもう一社については会社のリクルーターとのインタビューから始まったので最初から直球勝負。

何を交渉するかと言えば雇用条件、平たく言えば給与である。日系企業の終身雇用も既に存続が危うくなっている感があるが、外資は雇用、ポジションの保障は無い。一般論としてはこれが給与所得に反映されているとも言える。どっちが良いのかについては正解は無い。

転職サイトに登録して求人情報を見れば分かるが多くのポジションについては大よその年収が記載されている。多少、幅を持っているのでどこに該当するかは候補者次第。自分の現収入が何であれ先方が求めている条件に合致すれば大幅な条件改善も夢ではない。とは言え、エージェントを通して話をすると基本的に現年収の10~20%アップぐらいが現実的な所だろうと言うコメントが多い。日本人のエージェントの場合、それが顕著だったと言うのが私の印象。場合によっては年収が低くなる転職について打診された事も。転職が目的ではなく、キャリアアップが目的だった自分としては本末転倒である。

希望年収はエージェント経由であれ、直接であれ必ず聞かれる質問なので答は用意しておいた方が良い。どの程度の数字が現実的なのかは駆け引き。求人情報で最初から記載があればその幅で交渉だし、無ければ率直に伝えるしかない。当然、その時点での年収も問われるので、そこに差があるなら、そこを説明するロジックも必要だ。

私の場合、NYでの勤務から帰任した際に大幅に収入が落ち、最低限その頃の収入に戻すと言うのが一つの目的だった。帰任の際、外国人の友人の誰一人としてこの日系企業のロジックを理解する人はいなかった事を思い出す。通常問われるのは直近の年収なのでそこの差について説明をする必要はあった。

オファーをくれた両社はインタビューの過程で希望年収を問われ、正直に希望を伝えた所、両社共あっさりと通った。実際の数字は希望年収がベースサラリー、そこにパフォーマンスに応じたボーナスが加算される仕組である。インタビューの過程では相互理解を深める事が最も重要だがビジネスなので報酬の話は不可避。エージェント経由なら直接問われる事は無いかもしれないが、どこかで必ず出るので準備はしておく事。エージェント経由の一社は最終面談前後にメールで希望年収を問われ回答、もう一社は最初の電話インタビューと会社でのインタビューの際に問われた。私の感覚では直接のやり取りが楽。英語だったのでその種の交渉がやり易かったと言うのもあるかもしれない。

転職を決意する理由は人によって様々だろう。実際にオファーが出ると、それはそれで悩む。転職に関して周りの声の中には「40にもなってよく転職なんてするな」なんて声もあったが個人的には路が出来たら歩むのみ。新しい業界と環境に身を投じて約2ヶ月。今の所、後悔ゼロである。ポジションの保障は無いけれど、半年後、一年後どれだけ自分が進化出来るかと思うと仕事をしていて楽しくて仕方が無い。願わくは将来このエントリーを読み返した時、頷いていたいものである。

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